あすなろ保育園の星先生との出会い


  もう、ずいぶん昔のことになってしまいましたが、2005年の6月末から7月初めにかけて、栃木県宇都宮市の栃木県立総合文化センターで、第30回の日本睡眠学会が開かれました。幼児の眠りの研究は、学会で発表したり、学術論文として出版したりしてはいたのですが、これまでの私が行ってきた睡眠に関する研究の中でも、この幼児の眠りの研究結果は、科学的な事実として研究者が知っていれば良いということではなく、一般の方に広く知っていただく必要があると考え始めていました。
 大学の教員をしていると地域での講演会などに呼ばれることも良くあるのですが、保育園の昼寝についての結果については、そのたびに反響も大きく、そうした事からも皆さんに知っていただく必要を痛感していたのです。
 そこで、学会の催しとして、「子どもの眠りが危ない!ではどうすれば良いのか?」と題して公開講座を開きました。私は司会を務めさせていただきましたが、子どもの眠りの研究で有名な東京北社会保険病院の神山潤先生や、地域への生活習慣改善の介入などで有名な広島国際大学の田中秀樹先生、照明を含めた光による睡眠の制御に詳しい京都工芸繊維大学の小山恵美先生に登壇いただき、福田も演者として子どもの眠りの話をいたしました。
  この公開講座の終了後、お一人の紳士が私の元を訪れ、質問をされました。その紳士が、福島市の「あすなろ保育園」の星康夫園長先生でした。宇都宮で開いた公開講座に地元福島の園長先生に来ていただけたのには、非常にびっくりもし、感激もいたしました。
その後、星康夫先生から、福島市の私立保育園の園長先生たちの集まりで幼児の眠りについての講演をするように依頼され、保育園のお昼寝のこともお話しました。保育園で一般的に行われている昼寝の日課を否定する内容の講演は、園長先生方からさまざまな批判を受けるのではないかとの覚悟で望んだのですが、むしろ、とても好意的に受け入れてくださり、何名かの先生方とは名刺交換もさせていただきました。 私立保育園の園長先生たちの集まりは、非常に和やかで、その雰囲気も、当時、まとめ役をお努めだった星康夫先生のお人柄によるものなのかなと思いました。次に述べる「こじか保育園」の佐々木洋子先生とも、この時に初めてお会いしたのです。