●保育園でのお昼寝について

 地域や個々の保育園で、実際のやり方は異なりますが、一般的に日本の保育園では、午後に1時間半程度のお昼寝(午睡)がとられています。これは、厚生労働省の保育所保育指針の中に午睡についての記述があり、これを根拠として行われるようになったと考えられます。今回(平成21年4月1日より施行)、保育所保育指針は改定され、午睡についての記述もなくなりましたが、「発達を考慮して高い年齢の幼児にはお昼寝を課さないこと」などの積極的な指導があるわけではありませんので、保育所保育指針の改定が、すぐに保育現場でのお昼寝のあり方に変化をあたえるのは難しいのではないimageかと考えています。
  そのお昼寝ですが、午後に1時間半程度のお昼寝をとると、平均で約30分程度、夜寝るのが遅くなることが私たちの研究から分かっています。これは、私たちが幼稚園児と保育園児の睡眠を比較した結果分かったことですが、幼稚園児と保育園児の違いはこれだけではなく、保育園児は、幼稚園児に比べて「夜更かしの回数が多い」「朝の機嫌が悪い」「寝不足感が強い」「園への行き渋りも多い」「寝つきが悪い」という結果でした。
  眠りは一般的に休息と考えられていて、寝不足を心配する人はいても眠りを多くとることを悪いことだと思う人はほとんどいないと思います。 お昼寝は夜の眠りの不足を補うものであり、お昼寝が悪いと考える人も本当に少数派なのではないでしょうか。
  しかし、成人のデータによると、眠りの量が多すぎる場合でも、少なすぎる場合と同様、死亡率を高めたり、精神的な健康の低下、学生の成績低下と結びつくことが知られています。
つまり、眠りが多ければ多いほど良いということを支持する積極的な科学的証拠は無いのです。
  また、眠りには、何時間眠るかという「量」の側面と、いつ眠るかという「リズム」の側面があります。眠りと覚醒のリズムは脳の中にある生物時計(視交叉上核と言います)によってコントロールされています。眠りと覚醒のリズムがいかに規則正しいかという事は、どれだけの量の睡眠をとったかという事とともにとても重要なことなのです。
  お昼寝の「機能」を調べるため幼稚園児を対象に、お昼寝をした日としなかった日で、その当日の夜に寝た時間と前の晩の夜の眠りの長さを調べました。その結果、お昼寝をした場合としない場合との間で、前の夜の眠りの長さに差は認められず、一方、お昼寝をとった当日の夜に眠りについた時刻は、約30分遅くなっていました(図3)。この約30分の差は、ちょうど平日の保育園児と幼稚園児の就床時刻の差に一致しています。つまりこのことは、幼児の年齢で午後に1時間以上のお昼寝をとる事が、夜の眠りの入眠時刻を約30分後退させることを示しています。

 地域や個々の保育園で、実際のやり方は異なりますが、一般的に日本の保育園では、午後に1時間半程度のお昼寝(午睡)がとられています。これは、厚生労働省の保育所保育指針の中に午睡についての記述があり、これを根拠として行われるようになったと考えられます。今回(平成21年4月1日より施行)、保育所保育指針は改定され、午睡についての記述もなくなりましたが、「発達を考慮して高い年齢の幼児にはお昼寝を課さないこと」などの積極的な指導があるわけではありませんので、保育所保育指針の改定が、すぐに保育現場でのお昼寝のあり方に変化をあたえるのは難しいのではないかと考えています。
  そのお昼寝ですが、午後に1時間半程度のお昼寝をとると、平均で約30分程度、夜寝るのが遅くなることが私たちの研究から分かっています。これは、私たちが幼稚園児と保育園児の睡眠を比較した結果分かったことですが、幼稚園児と保育園児の違いはこれだけではなく、保育園児は、幼稚園児に比べて「夜更かしの回数が多い」「朝の機嫌が悪い」「寝不足感が強い」「園への行き渋りも多い」「寝つきが悪い」という結果でした。
  眠りは一般的に休息と考えられていて、寝不足を心配する人はいても眠りを多くとることを悪いことだと思う人はほとんどいないと思います。 お昼寝は夜の眠りの不足を補うものであり、お昼寝が悪いと考える人も本当に少数派なのではないでしょうか。
  しかし、成人のデータによると、眠りの量が多すぎる場合でも、少なすぎる場合と同様、死亡率を高めたり、精神的な健康の低下、学生の成績低下と結びつくことが知られています。
つまり、眠りが多ければ多いほど良いということを支持する積極的な科学的証拠は無いのです。
  また、眠りには、何時間眠るかという「量」の側面と、いつ眠るかという「リズム」の側面があります。眠りと覚醒のリズムは脳の中にある生物時計(視交叉上核と言います)によってコントロールされています。眠りと覚醒のリズムがいかに規則正しいかという事は、どれだけの量の睡眠をとったかという事とともにとても重要なことなのです。
  お昼寝の「機能」を調べるため幼稚園児を対象に、お昼寝をした日としなかった日で、その当日の夜に寝た時間と前の晩の夜の眠りの長さを調べました。その結果、お昼寝をした場合としない場合との間で、前の夜の眠りの長さに差は認められず、一方、お昼寝をとった当日の夜に眠りについた時刻は、約30分遅くなっていました(図3)。この約30分の差は、ちょうど平日の保育園児と幼稚園児の就床時刻の差に一致しています。つまりこのことは、幼児の年齢で午後に1時間以上のお昼寝をとる事が、夜の眠りの入眠時刻を約30分後退させることを示しています。

 地域や個々の保育園で、実際のやり方は異なりますが、一般的に日本の保育園では、午後に1時間半程度のお昼寝(午睡)がとられています。これは、厚生労働省の保育所保育指針の中に午睡についての記述があり、これを根拠として行われるようになったと考えられます。今回(平成21年4月1日より施行)、保育所保育指針は改定され、午睡についての記述もなくなりましたが、「発達を考慮して高い年齢の幼児にはお昼寝を課さないこと」などの積極的な指導があるわけではありませんので、保育所保育指針の改定が、すぐに保育現場でのお昼寝のあり方に変化をあたえるのは難しいのではないかと考えています。
  そのお昼寝ですが、午後に1時間半程度のお昼寝をとると、平均で約30分程度、夜寝るのが遅くなることが私たちの研究から分かっています。これは、私たちが幼稚園児と保育園児の睡眠を比較した結果分かったことですが、幼稚園児と保育園児の違いはこれだけではなく、保育園児は、幼稚園児に比べて「夜更かしの回数が多い」「朝の機嫌が悪い」「寝不足感が強い」「園への行き渋りも多い」「寝つきが悪い」という結果でした。
  眠りは一般的に休息と考えられていて、寝不足を心配する人はいても眠りを多くとることを悪いことだと思う人はほとんどいないと思います。 お昼寝は夜の眠りの不足を補うものであり、お昼寝が悪いと考える人も本当に少数派なのではないでしょうか。
  しかし、成人のデータによると、眠りの量が多すぎる場合でも、少なすぎる場合と同様、死亡率を高めたり、精神的な健康の低下、学生の成績低下と結びつくことが知られています。
つまり、眠りが多ければ多いほど良いということを支持する積極的な科学的証拠は無いのです。
  また、眠りには、何時間眠るかという「量」の側面と、いつ眠るかという「リズム」の側面があります。眠りと覚醒のリズムは脳の中にある生物時計(視交叉上核と言います)によってコントロールされています。眠りと覚醒のリズムがいかに規則正しいかという事は、どれだけの量の睡眠をとったかという事とともにとても重要なことなのです。
  お昼寝の「機能」を調べるため幼稚園児を対象に、お昼寝をした日としなかった日で、その当日の夜に寝た時間と前の晩の夜の眠りの長さを調べました。その結果、お昼寝をした場合としない場合との間で、前の夜の眠りの長さに差は認められず、一方、お昼寝をとった当日の夜に眠りについた時刻は、約30分遅くなっていました図3(図3)。この約30分の差は、ちょうど平日の保育園児と幼稚園児の就床時刻の差に一致しています。つまりこのことは、幼児の年齢で午後に1時間以上のお昼寝をとる事が、夜の眠りの入眠時刻を約30分後退させることを示しています。

   さらに、保育園に通っていたお子さんと幼稚園に通っていたお子さんが小学校に入学した後、どのような眠りをとっているかについて追跡調査を行ったところ、小学校入学前に、保育園に通っていた小学生は幼稚園に通っていた小学生に比較して夜に眠る時刻が遅く、この差は小学校高学年になってようやく無くなっていました。
  つまり、幼児の時期に外から与えられた眠りの習慣が約3〜4年間は続く可能性があるということです。また、眠る時刻に関しては高学年で両グループにほとんど差がなくなるものの、理由は定かではありませんが、「学校に行き渋る頻度」や「朝の機嫌の悪さ」について高学年になってから元保育園児で症状が悪く現れていました。これらの事を考えると、幼児の時期にどのような眠りの習慣を身に付けるかということは長い目で見ても重要であることが分かりますね。